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グランドキャニオン

コロラド川が大地を削り始めるよりはるか昔、グランドキャニオン一帯は、海の底にあった。その後、陸と海の時代を繰り返したこの土地には、いくつもの堆積層が造られた。
谷底の地層は、今からおよそ20億年前に堆積したもので、崖の最上部の地層は2億5千万年前のものとされている。

東西450km、高さおよそ1,700mの断崖には、20億年分の地球の歴史が刻み込まれている。この標高差の中には、寒帯や亜寒帯特有のライチョウやアスペン(ポプラ)の木から、乾燥帯のサソリやサボテンまで、本来は異なる地域に生息するはずの動植物を内包している。気温は、ノースリムでの温度が摂氏25度まで上がる7月は、サウスリムでは30度に達し、谷底では40度を超える。
ロッキー山脈を水源として、カリフォルニア湾に注ぐコロラド川は、全長2,320km、源流と河口の落差は3,148mある。そのうち、グランドキャニオン内を流れているのは、350km。
現在も、国立公園指定外に、先住民族のハバスパイの人たちが住んでいる。

講談社「世界遺産」より


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