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ベレンの塔

1515年、ヴァスコ・ダ・ガマの偉業を称えてマヌエル1世の名で着工され、1520年に完成した。実際には記念塔というより、テージョ川を出入する船の監視塔としての役目が強く、塔は2層の堡塁部分と4層のタワー部分からなるが、堡塁部分とタワー部分の最上階のすべての角に監視塔が設けられている。高さ約35m、石灰岩の白い切石で建築されたこの塔には、随所にロープや海草、貝殻、天球儀、船など、海洋に関係した彫刻の装飾がみられ、堡塁部分のテラスには、この川から出航する船の安全を祈る聖母像が立っている。また、地下には潮流により海水で満たされる水牢があり、その上部にはゴシック様式の家具調度品を飾った総督の部屋をみることができる。さらに、『絢爛の間』と呼ばれる君主の居室もある。

講談社刊『ヨーロッパの世界遺産』より


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