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ジョアン1世

ポルトガル黄金時代の礎を築いたアヴィス朝の創始者。
1357年、ジョアンはペドロ1世とガリシア貴族の娘テレザ・ローレンスとの間に生まれたが、庶子であったため生後まもなくキリスト騎士団長に引き取られ、わずか6歳でリスボンから約150km 離れたアヴィスの騎士団長となった。
彼が10歳のとき、父王が死去し、異母兄のフェルナンド1世が即位するが、フェルナンドはカスティリアの王位継承をめぐる内紛に介入し、3度もカスティリア軍と戦って敗退し、一人娘のベアトリスをカスティリア国王ファン1世に嫁がせなければならなくなった。ポルトガルは、カスティリアにいつ併合されるかわからないという危機が迫るなか、国王は男子の世継ぎがないまま没する。
唯一の王位継承者であった王女ベアトリスは11歳でポルトガル国王に即位し、その母レオノールが摂政として実権を握った。しかし、レオノールは、前夫を置いてフェルナンド1世と再婚した経緯や、国王の晩年にガリシア貴族を寵臣にしたことから姦婦と呼ばれて民衆に嫌われた。そこで、王国の独立を守りたい者たちにジョアンが担ぎ出された。

講談社刊『ヨーロッパの世界遺産』より


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