Cultural Landscape of Sintra 世界遺産の頁へ

シントラの王宮(Palacio Nacional de Sintra)

シントラの王宮への道はわかりにくく、途中の交差点で反対に行ったり、脇に行ったり。世界遺産に道標がないなんて、ほんに変な国ポルトガルです。地図無しでチンクエ・テッレに行けたのは、ひとえに道標のおかげ。イタリアの方がアバウトな印象でしたが、ポルトガルの方が不親切です。
ポルトガルの旅は、ひたすら自分の勘に頼って運転する旅、勘が狂うとグルグルどうどう巡りです。何度かああでもないこうでもないと言い合いながら、やっと王宮近くの道に駐車させました。

尖った円錐形で白くて印象的な煙突を2本持つ王家の夏の離宮。リスボンから近いせいもあり、観光客で賑わっておりました。外観はおとぎの城のようで、しっかり脳裏に刻み込みましたが、どこぞの国の宮殿を見ても、帰って来ると、宮殿内部の記憶があまりない私(アルハンブラ宮殿は別)です。

シントラは町全体が、文化的景観として世界遺産に登録されています。ヨーロッパで最初のロマネスク建造物の中心地になった、といわれてもピンときませんが、街並みは非常に美しいです。緑の中に点在する館がどれも素敵で、あれはなんという建物なのかとガイドブックを見るのですが、よくわかりませんでした。

王宮の前のシントラの風景

観光用の馬車。これに乗りたかったけれど、時間もあまりなかったのであきらめました。馬を見ると思わずカメラを向けてしまいます。
馬車の止まっている前は、お菓子屋さんとチーズ屋さん。お菓子屋さんで、ケージャーダ(チーズケーキ)を買いました。

王宮のアズレージョです。
(画像をクリックすると大きくなります。( )内はクリック後の画像容量。)

ムーアの砦とペナ宮(Castelo dos Mouros, Palacio da Pena)

一度車を停めると、近い場所だと、再度車を動かしたくない私は、ムーアの城壁にも歩いて行こうかと思いました。しかし、道は上りで、歩きでいったら結構時間がかかりそうです。『七つのため息宮殿ホテル』の料金が高かったので、シントラに宿を予約していないので、のんぴりゆっくりしていることはできません。たくさんの車が i の横の細い道を上っていくので、 それに続いて走ると、城壁手前の道の両側に何台も車が駐車していました。 チケットを購入し、公園のような山道を登っていくと見晴らしの良い城壁が現れました。写真では、その一部しか写すことができませんでしたが、いかにも城壁といった壁がえんえんと続いています。
階段を登ったり降りたり、景色を楽しみながら歩いていると、関西人らしきカップルの男の子の方が少々びびっているところに出くわしました。階段は、すれ違うのには結構狭いので、コーナーで立ち止まって話しているのが聞こえてしまいました。「戻るのは嫌だよ。」とか何とか。女の子の方が全く平気そうにしているのを見ると、おかしくなりました。男性も、高所恐怖症の人が多いようです。
景色は申し分ありません。はるか、王宮のとんがり帽子とその周囲に広がる建物群、見通しのよい場所です。だからこそ、砦なのですね。

ペナ宮は、ムーアの城壁から先程の道をさらに少し行くとあります。残念ながら、宮殿の中は非公開の日でしたが、外側だけでも見学したかったので入場しました。さすがに、入場者は少なかったのですが、庭だけを散策する人たちもいるようです。宮殿までのせていってくれるバスがあり、一気にそこまで辿り着き、写真だけ撮ってきました。
まるで、ディズニーランドのような面持ちの宮殿は、近くで見ると、ことさら部分部分がパッチワークのように、はぎあわさって作られているようです。横に広いのと、全体を撮るには遠方からとるしかなく、そのスペースがないので、この写真は一部だけのエッセンスです。あまりにも、人工的でおもちゃのような宮殿です。
ノイシュバイン城を作らせたルドヴィヒ2世と親戚の○○が作った宮殿といわれると、共通する部分があるような気がします。ノイシュバイン城の庭の中にあるグロッタ(人口鍾乳洞)も、かなり人工的遊園地感がしましたから。